フランスは世界中のワイン生産国の中において、造られるワインのバラエティの最も豊かであると言え、さらにそれらがさまざまなスタイルを確立しています。国内には多くのブドウ産地が広がり、それぞれ異なる気候風土が育んだ個性豊かなワインが生みだされます。シャンパーニュより高貴なシャンパン、あるいはボルドーやブルゴーニュなど世界的な銘譲地のワイン、また、ノルマンディのカルヴァドス、さらにアルザスよりオー・ド・ヴィ& クレームと、幅広いラインナップをお届けします。

 
 
 

シャンパーニュ
Champagne

取扱ブランド

【AYALA アヤラ】

アヤラはもともとスペインの貴族の家柄であり、スペイン領であった南米で独立戦争を戦ったのち、コロンビアの外交官としてパリに赴任した父を持つエドモンド・デ・アヤラが、シャンパーニュ地方でシャンパーニュ造りを学んだことから彼らの醸造の歴史が始まりました。1860年にはマルイユ子爵の娘と結婚し、妻の所有していたアイのシャトーと、アイとマルイユ・シュール・アイの素晴らしいブドウ畑を手に入れました。そのクオリティは高く評価され、メゾン・アヤラは、たちまち英国などで高い人気を博しました。また、アヤラは18の名門シャンパーニュブランドが集まった、グランド・マルク組合の1882年設立時のメンバーであり、また、第二次大戦以前より、英国王室とスペイン王室御用達業者でした。2005年からは、ヨーロッパにおいて広くワインビジネスを展開するSJBの一員となっています。シャンパーニュのブドウ畑のほぼ中央に位置するアイにあり、規模的には非常に小さなメゾンです。家内工業的な経営のため、まさに「オート・クチュール」のシャンパーニュ造りを実現しています。

ブルゴーニュ
Bourgogne

取扱ブランド

【DOMAINE CHANSON ドメーヌ シャンソン】

ブルゴーニュで産出されるワインを、フランス国内やヨーロッパに販売していたシモン・ヴェリーが1750年にシャンソンを設立。ボーヌでも1、2を争う歴史あるメゾンとされています。1847年から1999年まではシャンソン家が経営を担ってきましたが、1999年、ボランジェ・グループがこのメゾンを買収し、以来、畑やカーヴに大きな投資が行われてきました。シャンソンは、ボーヌ、サヴィニー・レ・ボーヌ、ペルナン・ヴェルジュレス、コルトンの丘陵地にグランクリュとプルミエクリュ、合わせて38haの畑を所有しており、その中には、プレステージがあるプルミエクリュの“クロ・デ・ムーシュ”(4.5ha)や、モノポールの“クロ・デ・フェーヴ”(3.8ha)、グランクリュの“コルトン・ヴェルジェンヌ”(0.60ha)が含まれています。所有する畑から収穫されるブドウで造られる「ドメーヌ・ワイン」以外にも、シャンソンが求めるクオリティー水準に達するブドウを厳選した栽培農家から買い取り、それぞれのテロワールをあますところなく表現した、幅広いアペラシオンのワインを生産しています。

ヴァレ・ド・ラ・ロワール
ValléedelaLoire

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【LANGLOIS-CHATEAU ラングロワ・シャトー】

フランス最長の河であるロワール河流域では上流から下流まで、泡・白・ロゼ・赤、多様でキャラクターに富むワインを産出
しています。美しい古城が点在し世界遺産でもあるこの地域で、ラングロワ・シャトーはソミュール地区に1885年創業の歴史あるメゾンです。
彼らがつくる「クレマン・ド・ロワール」はシャンパーニュに匹敵するほどの規定を超える長い熟成期間を経てリリースされており、その品質の高さは国内外で認められています。
1973年にはボランジェ・グループの一員となり、さらなる発展を遂げ現在ではクレマンだけでなく、スティルワインの生産も行い成功を収めています。
自然環境を尊重した栽培と醸造を実践し「Terra Vitis」(全フランス規模の「健全なブドウ栽培と衛生的なワイン醸造による
高品質なワイン生産」のための認定機関)の認証を取得しています。
また、世界的にも著名なル・マン24h耐久レースのオフィシャル・サポーターとしてイベントのバックアップや、“カドル・ノワール”国立馬術学校との提携など、幅広い分野で活動しラングロワ・シャトーの哲学を広めています。

【Domaine Vacheron ドメーヌ・ヴァシュロン】

ドメーヌ・ヴァシュロンは、1900年代始めにモーリス・ヴァシュロン氏がサンセール地方において、わずか1haのブドウ畑から創業しました。当時、この地方ではまだワイン造りは盛んではなく、穀物の栽培や牧畜なども同時に行われていました。その後、1950年代に芽吹き、1960年代になってワイン産業として発展していきました。サンセールにおけるピノ・ノワールの可能性を信じた、同氏の息子のジャン・ヴァシュロン氏は、「レ・ロマン」の丘陵地の畑の整理統合を行い、1962年からはAOCサンセールの栽培者組合の長を務めました。3代目のジャン=ルイ・バシュロン氏とドゥニ・バシュロン氏は、1965年から「サンセール・ルージュ」と「サンセール・ブラン」を生産するために、最良のテロワールを求めて畑を広げていきました。1990年代後半には実験的にいくつかの区画で化学肥料や農薬を使用しないビオディナミを試み、2004年以降は全ての畑がエコセールによる有機栽培となり、ビオディナミの認証を受けています。

【Château de Tracy シャトー・ド・トラシィ】

シャトー・ド・トラシィは、ロワール地方のプイィ・フュメで1580年から4世紀にわたってブドウ栽培を受け継いでいます。現在のトラシィはA.デストゥィト・ダサイ伯爵夫人が所有しています。南西を向いた畑の面積は25ヘクタールにも及び、最も優れたワインを産出するキンメリジャンの石灰質の土壌に覆われています。「リュット・リゾネ」を導入し、殺虫剤の不使用や、農薬に関しては必要な場合に限り少量のみ使用するなど、ブドウ樹の自然の抵抗力を利用し、できるだけ汚染を起こさない農業を実践しています。醸造においても、ワインの本来の特徴を守るためにできるだけ手を加えず、最良のキュヴェのみが「シャトー・ド・トラシィ」として販売されます。

プロヴァンス
Provence

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【Domaine de Trevallon ドメーヌ・ド・トレヴァロン】

オーナーであるエロワ・デュルバックは、もともとワイン造りとは無縁の職業についていた。
父ルネの購入したレ・ボーの山も麓に広がる土地がワイン造りに向いていることを見抜き、自身で開墾を行い、1974年に初めてこの地にブドウ樹が植えられた。
シャトー・ヴィニョロールからカベルネ・ソーヴィニヨン、シャトー・ラヤスからシラーを植樹している。ロバート・パーカーらからも高い評価を得たが、AOC法の改正によりAOCを名乗れなくなってしまったが、ワインがプロヴァンス最高の品質であることに変わりは無い。

ボルドー
Bordeaux

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【COMPAGNIE M É DOCAINE カンパニー・メドケーヌ】

世界的な保険会社グループとして知られるアクサ・グループのワイン関連事業をになうアクサ・ミレジムは、当時のアクサ社長クロード・べべアール氏がランシュ・バージュの
オーナー、ジャン・ミッシェル・カーズ氏を共同経営者に迎え、設立されました。

現在はクリスチャン・シーリー氏が社長を務め、シャトー・ピション・バロン、シャトー・ピブラン、シャトー・スデュイロー、シャトー・プティ・ヴィラージュを始めとするボルドー・シャトーやハンガリーのトカイ・ワイン(ディズノク)などの銘醸ワインを産出しています。

カンパニー・メドケーヌは1976年に設立され、2001年にアクサ・ミレジムの完全子会社となりました。アクサ・ミレジムの所有するグランクリュ、プルミエクリュのシャトー・ワインの割り当てを多く受け、高品質なプティ・シャトーの扱いも多くあります。

【CAP ROYAL キャップ・ロワイヤル】

メドック格付け第二級のシャトー・ピション・ロングヴィル・バロンの技術責任者ジャン=ルネ・マティニョンが手掛けるキャップ・ロワイヤルには、グラン・ヴァンの醸造において培った経験とノウハウが受け継がれています。
ラベルには、かつてボルドーを訪れるワイン商たちが必ず通った、ジロンド河の河口に建つヨーロッパ最古のファール・ド・コルドゥアンが描かれています。この灯台のようにワイン愛好家の皆様を導く指標でありたいと願ってデザインされました。

【CHATEAU PICHON-LONGUEVILLE BARON シャトー・ピション・ロングヴィル・バロン】

1884年、シャトー・ピション・バロンのブドウ畑はピション・バロンとピション・ラランドに分割されました。ピション・バロンは1933年に所有者が変わるなど、その後も畑は最高の立地にありながらも真価を発揮できずにいました。しかし、フランス最大の保険会社の系列のアクサ・ミレジム、そしてシャトー・ランシュ・バージュのジャン・ミッシェル・カーズによって、活発な設備投資と畑の改良が行われ、1987年を境にワインの評価は一変して本来の高い評価を取り戻すこととなります。68ヘクタールの広大な敷地に植えられているのは60%がカベルネ・ソーヴィニョンで、その力強い味わいを緩和する意味で重要な役割を果たしているのが35%を占めるメルローであり、残りのカベルネ・フランはワインに複雑さを与えています。

【CHÂTEAU PIBRAN シャトー・ピブラン】

シャトー・ピブランは、シャトー・ムートン・ロートシルトとシャトー・ポンテ・カネ、シャトー・ランシュ・バージュに隣接する、ポイヤックを代表するクリュ・ブルジョワのシャトーです。ジロンド川の近くにある石灰質の混じった砂礫粘土質土壌の10ヘクタールの畑では、ヘクタールあたり9,000株と高い密度で、カベルネ・ソーヴィニョン60%、メルロー30%、カベルネ・フラン10%が栽培されています。

コート・デュ・ローヌ
CôtesduRhône

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【Domaine Alain Graillot ドメーヌ・アラン・グライヨ】

コート・デュ・ローヌ地方のワイン産地ではあまり目立たない、タン・レルミタージュの南にあるポン・ド・リゼール村に位置するAOCクローズ・エルミタージュに、アラン・グライヨは20ヘクタールの畑を購入しました。1985年に始まったワイン造りでは、1ヘクタールあたりの収量を抑え、収穫の時期を遅らせて凝縮感のあるブドウを収穫することで、クローズ・エルミタージュではかつてないほど濃厚なワインを生み出し、これが雑誌や多くの評論家から高い評価を受けることとなりました。この地の土壌は水はけのよい丸砂利の多く混じったローヌの沖積土で、シラーを主として、マルサンヌ、ルーサンヌを栽培しています。

【Domaine Alain Voge アラン・ヴォージュ】

1958年、アラン・ヴォージュは、父のかたわらで数世代にわたって受け継がれてきた小さな農園の仕事を始め、ローヌ右岸の丘陵地で、シラーとマルサンヌを手作業の職人的な方法で栽培しています。
実際、栽培と醸造を熟知したスタッフ達は、世界的に認められる希少なワインを産み出すという信念を分かちあい、ワイン造りの冒険に参加できることを誇りにベストを尽くしています。
2004年にローヌの名ワインアリーでビオディナミを実践した来た醸造家アルベリック・マゾワイエをマネージャーに迎え、その指揮の下、2006年より、サン・ペレの畑からビオディナミを実践しています。

ラングドック・ルーション
Languedoc-Roussillon

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【Château d’Anglès シャトー・ダングレス】

シャトー・ラフィットの元醸造長エリック・ファーブルがラングドックのグランクリュと名高いラ・クラープで製造しているワインです。地中海に近いラ・クラープは穏やかな気候で、夜が冷涼なため、シーズンの終わりまで時間をかけてゆっくりとブドウが成熟します。環境保護と複雑性のあるワイン造りのために、アグリキュルチュール・レゾネを行っています。

【MONTAGNE NOIRE モンターニュ・ノワール】

中世都市カルカッソンヌの程近くにある、モンターニュ・ノワール(「黒い山」)と呼ばれる山脈は、ワインの産地として知られています。その自然なままのテロワールは、高い標高、貧しい土壌、大西洋沿岸の穏かさと地中海沿岸のまぶしい太陽に恵まれた好条件のもと、ゆっくり時間をかけて熟したバランスのよいブドウが収穫できます。土地の知識とシャトー・ランシュ・バージュのカーズ・ファミリーの技術者のノウハウを武器に、テクニカル・チームが最も厳しい造り手を選び抜きました。高いポテンシャルを持ったテロワールから生まれ、しっかり熟した後に収穫を行ない、ていねいに醸造されたワインだけが、モンターニュ・ノワールというセパージュワインとなるのです。

【M.Chapoutier/Bila-Haut M.シャプティエ/ビラ・オー】

1808年にローヌ渓谷で創業したM.シャプティエ社は、自然のバランスとテロワールを尊重しワイン生産を行ってきました。ローヌを代表する造り手として高い評価を得るのみならず、世界各国でその土地の個性を表現するワインを生産しています。M.シャプティエがルーションで選んだのはラトゥール・ド・フランス村。黒や茶色のシストはワインに太陽のタッチを与え、片麻岩(変成岩の一種)はミネラルとフレッシュさをもたらし、粘土と石灰質によって力強さとバランスが生み出されます。この土地からシャプティエが最初に世に送り出したワインは”ヴィーニュ・ド・ビラ・オー”と”ドメーヌ・ド・ビラ・オー オクルトゥム・ラピデム”です。そしてさらに6年をかけて”V.I.T”が生まれました。ガリーグに囲まれた畑の70年の古樹のグルナッシュはリッチで複雑、粘土石灰質の土壌で時間をかけて熟したシラーは力強く、そのタンニンはシルクのよう。そして自社の最も素晴らしいシストのテロワールのシラーはエレガントなアロマ、口中でのフィネスをもたらします。2008年にはレスケルド村の程近く、石灰質の高い崖、山風の吹き抜ける乾いた土地から”レスケルダ”と名付けられた新たなワインが生まれました。花崗岩の風化による砂の土壌の350メートルの台地と丘で栽培された素晴らしいシラーとグルナッシュを主体としています。レスケルダとは、カタロニア語で「岩の崖」という意味を持っています。

アルザス
Alsace

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【Domaine Paul Blanck ドメーヌ・ポール・ブランク】

20世紀初頭にワイン造りをはじめたポール・ブランクは、1927年には早くも今日のグラン・クリュ・シュロスベルグ(当時は実験農場)に注目し、グラン・クリュ認定の努力を続け、75年に晴れてアルザス・グラン・クリュ第一号という名誉を獲得する。ドメーヌ・ポール・ブランクは「テロワールの持つ力を最大限に引き出すこと」を家訓として忠実に守りつづけている。フランスの北東部、ドイツとの国境に沿った生産地に位置するアルザス地方で畑総面積は5つのグランクリュを含む36ヘクタール。総生産量は18,000ケース。コルマールの北西、キンシュヘイム村近くのシュロスベルグ丘陵の土壌は花崗岩質主体で地表から粘土質、砂地、貝殻がたまった石灰質、海草が分解した泥土の四層と複雑で、そのままミネラル豊かなワインに表現されている。自然が生み出す栄養分が損なわれないようにと、89年以来、化学肥料、除草剤類は一切使っていない。南向きのシュロスベルグの畑ではリースリング種が栽培されていてミネラル分が素晴らしいワインを産出する。隣のフルシュテンタムの畑は泥灰質、砂岩石灰岩の比率が高く、ゲヴュルツトラミネール種とピノ・グリ種から濃厚でパワフルなワインが造られている。

ノルマンディ
Normandie

取扱ブランド

【Lemorton ルモルトン】

ルモルトンのカルヴァドスは、パリをはじめフランス各地の高級レストランで高い評価を受けています。ノルマンディ地方で収穫された48種類のリンゴと洋ナシでシードルとポワレを仕込み、その醸造酒を蒸留して得られる透明なスピリッツを、さらに樽で長時間に渡って熟成させて出来る琥珀色のブランデーがカルヴァドスです。ラベルに年号が記されたカルヴァドスは蒸留された単一の年を意味し、熟成年数が記されたものは異なる樽のカルヴァドスをブレンドした際に最も若いものを基準に記されています。ルモルトンのカルヴァドスは最低30%の洋ナシとリンゴのブレンドで、ジュースは完全に発酵するまで木樽に置かれます。円柱形蒸留機で蒸留された後、何十年もの歳月を経て樽から瓶に詰められ、グラスに注がれたときにやっと息を吹き返し、芳醇な芳香が人々を魅了します。